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【掲載日】2024/10/04

痩せる薬の種類を紹介!クリニックで処方されるダイエット薬の特徴を解説

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クリニックで処方される痩せる薬とは?

肥満とは「太っている状態」を指す言葉で、病気とは異なります。病院には肥満外来もありますが、治療対象となるのは「肥満症」もしくは「メタボリックシンドローム」と診断された場合になります。

・肥満症
BMIが25以上かつ、肥満による合併症リスクが1つ以上ある、または健康障害を起こしやすい内臓脂肪蓄積が認められる状態

・メタボリックシンドローム
BMIが25未満かつ、腹囲が男性85cm以上、女性90cm以上、かつ血圧、血糖、血清脂質のうち2つ以上が基準値から外れる状態

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上記のいずれかに該当する場合、体重の減量を目指すために医師の指導により食事療法や運動療法を提案してもらえたり、痩せる薬を処方してもらったりすることができます。

痩せる薬の種類

肥満外来で処方される痩せ薬には、食欲を抑制する作用、脂肪の吸収を阻害する作用が含まれるものが主に使用されます。一方で、血糖値をコントロールする作用を持つ薬剤も痩せ薬として使われることがあり、これらは主に糖尿病を治療する目的として使用されています。

食欲抑制剤

体重を減少させるためには、摂取カロリーが消費カロリーを下回る必要があります。食欲抑制剤は食欲を抑制する働きを持つ医薬品で、食欲や満腹感を調節するドーパミンやセロトニンなどの神経伝達物質を調節し、食欲を抑制したり満腹感を増加させたりします。
その結果、暴飲暴食などの必要以上の飲食を控えることができるため、余分なカロリーを摂取することもなく体重を減少させることに繋がります。
日本国内で1992年に厚生労働省の認可を受けた唯一の食欲抑制剤である「サノレックス」は、マジンドールという有効成分が食欲中枢を司る脳の視床下部に直接作用し、空腹を感じなくなったり少量の食事量で満腹感を得られたりするようになります。
注意したい点として、「サノレックス」は肥満症そのものを治す薬ではなく、毎日の食事摂取量を減少させるような食事療法を促進するための薬剤です。そのため、糖や脂肪の吸収を抑制するなどの効果はなく依存を引き起こしやすいため、使用期間を3ヶ月目安に設定するなど長期の服用は控えるようにしましょう。

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◆サノレックス
【服用方法】
1日1回 昼食前に1錠服用。

【主な副作用・リスク】
動悸、頭痛、吐き気、口渇、便秘等

【服用できない方】
・重症の心障害・膵障害・腎障害・肝障害のある患者
・薬物やアルコール乱用歴のある方
・抑うつや統合失調症の既往のある方
・妊婦、授乳中の方
・緑内障を患っている方
・重症高血圧の方
・薬物・アルコール乱用歴のある方

脂肪吸収阻害剤

食事から摂取した余分な脂質を体外に排出させることで、本来摂取されるカロリーを約30%減らし、体重減少効果を促進します。膵リパーゼ阻害薬とも呼ばれ、油っこい食べ物が好きな人や、食べ過ぎてしまう人にとっては食べたいものを我慢しなくても効果が望める薬です。
ゼニカルは脂肪吸収阻害剤の代表的なもので、オルリスタットと呼ばれる有効成分が脂肪の消化酵素を阻害します。
通常、すい臓から分泌されるリパーゼという酵素によって脂肪は分解されたのちに体内に吸収されますが、ゼニカルはリパーゼの働きを抑制する効果があり、脂肪が体内に吸収されにくい状態となります。そして、吸収されなかった余分な脂肪は便と一緒に体外へ排泄されます。
ゼニカルを使用する際の注意点として、脂質が分解されなくなることに伴い本来栄養素として必要な脂溶性ビタミンA・D・E・Kも吸収されにくくなるので、不足分をカバーするマルチビタミンとの併用が推奨されています。
また、食事から摂取する脂質のみに作用が働くため、炭水化物に含まれる糖質の阻害はできません。さらに、すでに蓄積された皮下脂肪や内臓脂肪を減らす効果もありません。
ゼニカルは食事療法と併用することで最も効果を発揮しますが、作用を理解していないと体重減少効果が得られない可能性があります。

◆ゼニカル
【服用方法】
食前あるいは食直後
1回1カプセル

【主な副作用・リスク】
便意、胃腸の膨満、放屁、脂肪、油分を含む排便、脂溶性のビタミンA・D・E・K不足

【服用できない方】
・必須栄養分の吸収に障害のある方
・ゼニカルの主成分にアレルギー反応を起こす方
・妊娠、授乳中の方

GLP-1受容体作動薬

体のエネルギー源となるブドウ糖(グルコース)は多くの食品に含まれています。
食事で摂取されたブドウ糖は、腸から吸収されて血液とともに全身に行き渡り、膵臓から分泌されるインスリンと呼ばれるホルモンの働きにより内蔵や筋肉などの組織に取り込まれ、エネルギーとして利用されます。食事をすると一時的に血糖値が上昇するのは、血液中にブドウ糖が取り込まれているためであり、食後2時間経過すると食前の血糖値に戻ります。
GLP-1受容体作動薬には食欲抑制剤と同じような作用があり、消化の速度を緩めて食欲を抑えるとともに、インスリンの働きを活性化させて分泌を促し、食事により上昇した血糖値を下げる効果があります。また、食事量が減ることと効率的にブドウ糖をエネルギー源に変換できるため、自然と基礎代謝能力が向上し、脂肪も燃えやすくなり、肥満になりにくい体質へと変わる効果も期待できます。
主に肥満外来や、インスリンを分泌する機能が低下している2型糖尿病患者の治療に用いられることが多く、食事を摂りながら薬の作用で効率よくカロリーの吸収を抑えることができるので、食事療法や運動療法との相乗効果が期待できます。

◆リベルサス
【服用方法】
1日1回空腹時(起床時など)に1錠服用

【主な副作用・リスク】
胃腸症状(吐き気・下痢・胃のムカつきなど)、低血糖症状

【服用できない方】
・膵炎の既往歴がある方
・重度の胃腸障害、胃摘出などの経験がある方
・妊婦、小児、高齢者

SGLT2阻害剤

SGLT2阻害剤は約10年の過程を経た臨床試験の末2014年に承認され、糖尿病治療薬として日本国内で使われるようになりました。
血液に糖を運ぶSGLT2の働きを阻害することで腎臓から吸収されるブドウ糖の量を抑制し、体内に余剰分として残ったブドウ糖を尿と一緒に体外へ排出させる作用があります。1日あたり200〜500kcal、1ヶ月でおよそ6,000〜15,000kcalほどの糖が尿とともに排泄されるので、体重を1kg減らすために約7,000kcalの消費が必要になることから、1ヶ月で1〜2kgほどの体重減少効果が見込める計算になります。
なお、SGLT2阻害剤には、尿中に糖が排出されるため尿路感染症のリスクや、利尿効果に伴う脱水症状のリスクが高まるので、腎機能が低下している患者や高齢者が使用する際には注意が必要です。
また、食事内容に注意しないと必要以上に糖が排出されてしまうため、極端な糖質カットに陥ってしまうと低血糖によるケトアシドーシス状態となってしまい、のどの渇き、頻尿、吐き気、腹痛、倦怠感などの症状が見られるようになります。

◆フォシーガ
【服用方法】
1日1回1錠

【主な副作用・リスク】
膀胱炎・便秘・頻尿

【服用できない方】
・eGFRが低い、腎機能が低下している方
・尿路感染症や性器感染症の既往がある方
・高齢者、脱水傾向がある方

痩せる薬でのダイエットで気をつけること

痩せる薬とはいえ医薬品である以上、副作用はつきものです。また、早く痩せたいからと言って用量用法を無視した服薬をしてしまうと、かえって危険が伴います。
薬を飲み始める前に、以下のポイントをチェックしてから使うように気をつけましょう。

自身と薬の相性、禁忌事項を確認しましょう

医薬品を使ううえで、場合によっては作用が適さないような飲み合わせの悪いケースがあります。
妊婦や授乳中の女性が服薬すると胎児や乳幼児に影響を与える可能性があるため、多くの薬剤では禁忌とされています。また、他の病気の治療薬と併用する場合、薬物相互作用により正しい効果が得られないばかりか、重篤な副作用があらわれる恐れがあります。
やむを得ず使用する場合には必ず医師に相談しましょう。

病院やクリニックからの処方になるため、医師の診断が必要である

痩せ薬によるダイエットは、単なる体重減少だけでなく、肥満の背景にある病気や症状を改善することを目的としています。
どのような症状や病気が原因で肥満体質になっているのかを医師が適切に診断し、原因を特定したうえで解消させられる作用を持つ薬剤を処方してもらいましょう。

保険が適用される薬剤であるかの確認

これまでの日本での認識として、肥満は個人の生活習慣上の問題として捉えられており、薬物治療よりも食事療法や運動療法を採用することが重視されてきました。
肥満“だけ”の症状に対して薬物治療を優先してしまうと保険適用をしなければならなくなり、肥満に該当する人口が多いために医療費の増加につながってしまいます。
痩せる効果も含まれている糖尿病治療薬には保険が適用されていますが、昨今では食欲抑制剤の「サノレックス」が肥満治療薬として保険診療で処方されるようになったり、2024年には肥満治療薬の「アライ」が、要指導医薬品ではあるものの薬局やドラッグストアなどで市販薬として購入することができたりなど、肥満に対する認識の変化や治療薬の開発とともに身近に入手できるように変わってきました。

まとめ

「痩せる薬」は、ダイエットをサポートするものではありません。
糖尿病や肥満症などの疾患を治療する過程のなかで、肥満を改善する作用が含まれた薬剤の一つを指します。
ダイエットサプリメントとは異なり、医薬品として認められた薬が病院などで処方されるので、用法や用量は決められており、副作用の発生や飲みあわせの悪いケースが存在することを理解したうえで、医師の厳密な管理のもとに適切に使用する必要があります。
標準体型を保つための健康的な食事と適度な運動をサポートする選択肢の一つとして、「痩せる薬」を検討してみましょう。

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