【掲載日】2016/08/03   【最終更新日】2023/10/25

食後やご飯食べると気持ち悪くなるのはなぜ?違和感・吐き気の原因と考えられる病気

小川惇郎医師

監修者

白金台おがわクリニック院長

小川惇郎医師

逆流性食道炎ってどんな病気?

逆流性食道炎(ぎゃくりゅうせいしょくどうえん)とは、胃から分泌される「胃酸が食道に逆流すること」で、食道の粘膜を刺激し、傷つけることで起こる炎症の事を言います。
逆流性食道炎は、ストレス、食生活の欧米化、肥満などの現代日本人の抱える健康問題と共に急増していて、内視鏡検査の結果で、その病状を始めて知る方も少なくないようです。
この疾患が起こる原因は、加齢や食生活等で、食道下部にある、「括約筋」という筋肉のしまりが悪くなり、胃酸の食道への逆流により、逆流性食道炎は起こります。
腰の曲がった方や、油っぽいものをよく食べる方、ストレスの多い方、太っている方に多い病気といわれています。あなたは、『逆流性食道炎』大丈夫ですか?

逆流性食道炎になりやすい方

「食後の胸焼けがひどい」「胃もたれがひどい・・・」と感じることはありますか?

どんな症状があるの?

逆流性食道炎の主な症状としては、胸焼け、みぞおちや上胸部痛などが起こる、食事中・後、横になった時や前屈したときに、喉や口に胃酸が逆流する、咽頭部・喉の痛み、違和感、不快感がある、嘔吐などがありますが、多くの場合過度のげっぷを伴う事が多いようです。また、症状を自覚しないこともあるので、病気に気付かず過ごしている方も少なくないそうです。

胃が痛いと思っていても、胃腸症の症状ではなく、食道炎だったという方もいます。
また、十二指腸症という方も中にはいます。正しい診断の元、自分に合った適切な処置をすることで、早期治療につながりますので、まずは内視鏡の検査を受けてみましょう。

逆流性食道炎の主な症状

内視鏡検査って怖くない?

内視鏡の検査については、他の悪性疾患でないことを確認するため、実際の炎症の程度を確認するために行ないます。
内視鏡検査は、X線検査などとは異なり、患部を直接観察したり、患部の粘膜をほんの少しだけ採って組織検査に送ることができるので、より正確な診断ができます。

現在は、従来の口からの検査と、鼻からの検査があり、医療機関によりますが、どちらか選んで検査を受けることができます。
痛い、苦しいイメージがあると思いますが、検査前には、お薬を使ってのどが苦しくならないように処置があります。
検査は、約15分程度で終わるそうなので、「おかしい」と思うことがあったら、まずは検査してみましょう!

内視鏡検査と逆流性食道炎の治療

病気の基礎知識:逆流性食道炎

チェックしてみよう!

下の表を参考に、どのくらい症状があてはまるか、チェックをしてみましょう。

1~12のスコアの合計点数を計算し、全部の点数が「8点以上の場合」、逆流性食道炎の疑いがあると思われます。 主治医の先生にチェックシートを渡して相談してみましょう。
カラダの悩み、毎日の悩みは、日々のストレスにつながります。症状がひどい状況になる前に、早めの処置をお勧めします。

逆流性食道炎チェックシート

日々の生活で注意していこう!

◆食事について
胃酸の分泌を促進するものは控えましょう。
たとえば、油っぽいものや、香辛料などの刺激の強いもの、甘いものなど、胃に負担がかかるものはなるべく控えるように心がけるといいでしょう。
また、夜遅くに食事を取るのも止めたほうがいいですが、どうしても夜遅くに食事をとるときは、なるべく軽食をとるようにするといいでしょう。

ここがポイント!
食後、すぐに横にならないようにすること!早食い、食べすぎはNG!いつも腹8分目を心がけましょう。

◆暮らしについて
普段から背筋を伸ばし、前かがみにならにようにしましょう。猫背気味の人も、なるべく意識して背筋を伸ばすように気を付けましょう。
お酒やタバコを控える事、また消化のいいものをなるべく食べるようにし、胃に負担をかけないよう心がけ、便通を整えると体への負担も軽くなります。
就寝中は、お腹から頭にかけて高くするといいでしょう。

ここがポイント!
ベルトや下着などでお腹をしめつけない!なるべくお腹に外側からも内側からも負担をかけないようにしましょう。

日常生活において控えたほうがよいもの

◆よりよいお薬や治療法を開発中です!

日々、今販売されているお薬よりも、更に効果的なもので、副作用が少ないお薬が開発され、販売に向けて臨床試験(治験)が行われています。 薬はみんなでつくるもの。
みな様方お一人お一人の方のご協力があって、初めて新しいお薬が販売されるのです。
まだまだ日本では、『治験』に対して正しいご理解を頂いている方が多くいらっしゃらないため、先進国であるにも関わらず、海外の国から比べてお薬に関しては大幅に遅れているのです。 自分の健康状態を保つために、また未来の自分、さらには多くの方々のために、是非治験にご協力ください。

食べてすぐ寝るのはNG

食事直後にすぐ横になると胃の中の胃酸が逆流してしまい、食道にたまりやすくなってしまいますので、食後1~2時間は横にならないようにしましょう。
また、就寝時に胸やけが強く感じる場合は、寝る前の食事は控えたり夕食の量は少なめにするなど調整し、枕やマットを折り曲げるなど上体が10~20cm高くなるようにして寝ると効果的です。
また、うつ伏せ寝は胃などを圧迫するため、胃に負担がかからないように横向きに寝るときは左側を下にすると良いといわれています。

お腹を圧迫しすぎるのもNG

重たいものを持ち上げる、排便時にいきむ、きついコルセットやガードルでお腹をしめつけるなどの腹圧が上がる行為も、胃酸が胃から食道に逆流しやすい状態になります。これらを解消するには、おなかを圧迫する前かがみの姿勢を改善することが効果的です。

監修者

小川惇郎医師

白金台おがわクリニック院長

小川惇郎医師

専門

日本糖尿病学会糖尿病専門医/日本内科学会総合内科専門医/日本内分泌学会内分泌代謝科専門医/日本抗加齢医学会抗加齢医学専門医

所属医療機関

白金台おがわクリニック

経歴

北里大学医学部卒業後、北里大学内分泌代謝内科へ入局。
平塚共済病院、川崎市立井田病院、北里大メディカルセンターへ出向。
その後、北里大学病院 内分泌代謝内科、NTT東日本関東病院を経て、2017年11月から、白金台おがわクリニック院長を務める。

白金台おがわクリニック公式HP

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