【掲載日】2023/05/24

関節痛に効くおすすめの薬は?痛みの対処法を解説!


関節痛に効く薬とは

内服薬

関節痛に処方される内服薬には、主に鎮痛効果や炎症を抑制する成分が配合されているものがあります。

【内服薬の一例】
■非ステロイド性消炎鎮痛薬(NSAIDs)

・作用
炎症の原因となるプロスタグランジン(PG)の生成を抑え、炎症や痛みを緩和させる

・一般的な商品名
ロキソニン、アスピリンなど

■COX-2選択的阻害薬

・作用
炎症を促進するシクロオキシゲナーゼ(COX-2)を阻害し、PGを抑え炎症や痛みを緩和させる

・一般的な商品名
セレコキシブ

■アセトアミノフェン

・作用
解熱作用、炎症抑制、鎮痛作用があるものの、炎症そのものを抑える作用はほどんどない

・一般的な商品名
カロナール

■オピオイド

・作用
長期間続く慢性痛に対して高い鎮痛効果を発揮する

・一般的な商品名
フェントステープ、デュロキセチン

精神的疲労

関節痛に処方される外用薬は、皮膚から有効成分を浸透させ、血流とともに関節内部、関節痛周辺の筋肉や腱へ伝わり、痛みを抑制します。

貼り薬

湿布とテープ剤の2種類がある

  • 貼り薬は患部に直接浸透するため、塗り薬より効果が高い
  • 湿布は激しい運動などで剥がれやすい
  • テープ剤は湿布に比べてはがれにくい半面、はがす際に痛みが生じる
  • 肌が弱い方は長時間貼ることでかぶれることがある

塗り薬

  • 軟膏やゲルなどの形状がある
  • 形状が小さく持ち運びやすい
  • 肘や膝など湿布を貼りにくい箇所でも使いやすい

薬の選び方のポイント

関節痛に効果的な内服薬には、主に関節の軟骨を保護する成分や、機能の低下した関節周辺の骨や筋肉を改善させるような成分が含まれています。また、頭痛や生理痛などの痛みを緩和するような効果を含む市販薬も、関節痛に有効です。

主な成分 用途
コンドロイチン硫酸ナトリウム 軟骨の弾力性や保水性を高める
ビタミンB1 筋肉疲労を緩和
ビタミンB12 末梢神経の傷を修復
ビタミンE 血行不良を改善

外用薬では、患部が頻繁に可動する部分であれば塗り薬、患部が腰や肩など広い面である場合には貼付薬を使用しましょう。
患部に直接浸透するため、抗炎症や冷温効果などの成分が一般的に含まれています。

主な成分 用途
サリチル酸グリコール
インドメタシン
ケトプロフェン
フェルビナク
ジクロフェナクナトリウム など
炎症による痛みをやわらげる
メントール
dl-カンフル など
患部を冷やす
カプサイシン
ノニル酸ワニリルアミド など
患部を温める
グリチルリチン酸 など 炎症を抑える
オウバク
サンシシ など
殺菌作用/抗炎症作用がある

薬の選び方の注意点

関節痛に有効な薬剤は様々な種類がありますが、内服薬、外用薬ともにデメリットも存在します。
関節痛の内服薬として、痛みや炎症を緩和させる「非ステロイド性消炎鎮痛薬(NSAIDs)」や「COX-2選択的阻害薬」、脳に伝わる痛みの情報の阻害する「アセトアミノフェン」、強力な鎮痛効果のある「オピオイド」が挙げられますが、それぞれ副作用が起きる場合があります。

・非ステロイド性消炎鎮痛薬(NSAIDs)の主な副作用
腹痛、吐き気、食欲不振、尿量の減少、むくみ、まれに息苦しいなど

・COX-2選択的阻害薬の主な副作用
腹痛、吐き気、食欲不振、まれに消化性潰瘍など

・アセトアミノフェンの主な副作用
吐き気、食欲不振、倦怠感、まれに黄疸や発疹など

・オピオイドの主な副作用
便秘、吐き気、食欲不振、眠気、めまい、頭痛、まれに幻覚など

また、外用薬である貼り薬(湿布)には強力な鎮痛効果が含まれている場合があり、使用頻度を誤ると血液中の薬の濃度が高くなり、胃腸障害や腎機能障害といった副作用を起こす場合もあります。また皮膚が弱い方は皮膚が赤くなったりかぶれたりすることもありますので、必ず医師の指導のもと使用するように注意してください。

関節痛になった場合の対処法

関節痛の治療は、医療機関で治療を受けることも可能ですが、症状によっては自身で対処できる場合もあります。
一つの目安として、関節痛の患部に熱があるか否か、を判断基準とすると良いでしょう。
患部に熱がある場合は炎症や腫れを引き起こしている可能性が高いほか、インフルエンザ、関節リウマチ、感染性関節炎などの症状が関連している場合も考えられます。
患部に熱がない場合は、体の冷えによる血管収縮や、血流が悪くなっていることが考えられますので、入浴やストレッチなどで体を温めることで痛みを解消できることもあります。

医療機関での受診

医療機関では、主に3つの療法を行います。

・薬物療法
抗炎症や鎮痛剤、湿布薬や塗り薬を使用します。1~2週間分の薬剤が処方されることが多いですが、副作用の可能性があることに注意しましょう。

・関節腔内注射
関節のつなぎ目を覆っている「関節包」の中へ注射する関節腔内注射には、使用する薬剤が2種類あります。
ステロイド注射は痛みへの即効性がある反面、非常に強力な薬剤のため副作用が生じる可能性があり、短期間に繰り返し使用することは推奨できません。
ヒアルロン酸注射は、体内の成分が含まれているため副作用が起きにくい反面、ステロイドほどの効果は得られないため、症状が進行すると効果が弱まってしまいます。

・運動療法
筋トレやストレッチなどの適度な運動により、患部周辺の筋肉を鍛え直すことで関節への負担を軽減します。

セルフケア

関節痛が一時的なもので、激しい痛みではない場合は、セルフケアで様子をみましょう。

・適度な運動
関節痛を気にして患部をあまり刺激しない状態が続くと、関節周辺の筋肉が次第に衰えて関節痛が更に悪化してしまいます。自宅でできる簡単なストレッチやトレーニング、水中ウォーキングや長距離歩行などで筋肉が固くならないようにほぐしましょう。

・体重調節
直立をしているだけでも、関節は常に自重による負荷がかかっています。
体重の増加と負荷は比例しているので、適切な体重コントロールを行うことが関節痛の予防になります。

・関節部分を温める
筋肉のこわばりや体の冷えは血流を鈍くさせ、関節痛を促進します。
半身浴やレッグウォーマーなどで体を冷やさないように心がけましょう。

まとめ

関節痛の処方薬には外用薬、内服薬、注射薬があり、症状によって使い分けます。
特に処方薬は手軽に使用できますが、効果が強いものほど副作用の危険性も高まります。
薬物療法を始める前に、まずはセルフケアや市販薬などで様子を見て、症状が良くならない場合に病院で受診するように段階を踏んでみましょう。

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