【掲載日】2022/04/12 【最終更新日】2023/04/25
疲れやすいのは病気のサイン?原因と受診すべき症状をご紹介
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監修者
内科医・公衆衛生医師
成田亜希子医師
仕事、学業、家事、育児など、毎日の生活の中で疲れを感じることは誰にでもあるでしょう。
しかし頻繁に疲れを感じたり、最近急に疲れやすくなったと感じたりする場合は病気が原因となっていることもあるため注意が必要です。
ここでは疲れやすさと、疲れやすいと感じた時に考えられる病気についてご紹介します。
疲れやすさチェック
下記の項目にて該当するものが頻繁にある方は、何らかの疲れがたまっている可能性があります。
- イライラすることがよくある
- 不安を感じることがよくある
- 落ち着かないことがよくある
- 気分が落ち込んでいるとよく感じる
- やる気が出ない
- よく眠れない
- 原因がはっきりしないのに体の調子が悪いと感じる
- 物事に集中できない
- ミスをすることが多くなった
- 仕事中や授業中に強い眠気に襲われる
- 朝起きた時ぐったりした疲れを感じる
疲れやすいと感じる原因とは?
疲れは大きく分けて3つに分類され、肉体的疲労、精神的疲労、神経的疲労が挙げられます。
肉体的疲労
肉体的疲労の原因は、体を動かすエネルギーの不足や長時間同じ体勢をとり続けるなど、一部の筋肉を長い時間緊張状態にすることでたまる疲労物質である乳酸の蓄積であると考えられています。
精神的疲労
精神的疲労は、職場や学校での人間関係や仕事、家事、悩み事などのストレスが原因となる疲れを指します。
神経的疲労
神経的疲労は、仕事や学業などのデスクワークなどで目や脳が緊張した状態が長時間続くことで起こる頭の疲れです。
疲れやすいと感じた時に考えられる病気
日々の生活の中で疲れが出てしまうこともありますが、中には疲れが病気のサインとなる場合があります。ここでは疲れやすいと感じた際に考えられる病気の一例をご紹介します。
■身体的な病気
- 糖尿病
- 肝機能異常(脂肪肝、ウイルス性肝炎、アルコール性肝障害など)
- 腎機能異常(腎炎、糖尿病性腎症など)
- 貧血
- 低血圧
- 心不全
- 慢性閉塞性肺疾患
- 更年期障害
- 甲状腺疾患(橋本病、バセドウ病、甲状腺腫瘍など)
- 炎症性疾患(関節リウマチ、喘息、多発性筋炎・皮膚筋炎など)
- 睡眠時無呼吸症候群
- 重症筋無力症
■精神的な病気
- うつ病
- 不安障害
- 自律神経失調症
疲れやすさがある時にすぐに受診すべき症状とは?
6カ月以上もの長期間に渡って疲労感が続いたり、頻繁に疲れが繰り替えされたりしているような状態を「慢性疲労」と呼びます。疲れ以外にも何らかの異常が身体に現れている場合は、思わぬ病気が原因のことも少なくありません。早めに病院での受診を考えることをおすすめします。疲労感から物事の判断力が低下していると感じた場合は認知機能障害、疲れているのに睡眠が浅い、寝付けない、何度も覚醒するなどがある場合は睡眠障害もある場合は、「慢性疲労症候群」という病気の可能性があります。放っておくと心身にさまざまな影響が生じますので、早めに医師に相談しましょう。
まとめ
疲れやすい、いつも疲れてと感じている人は何らかの病気が背景にあることも考えられます。「ただ疲れているだけ」と軽視して判断せずに、異常を感じた場合は速やかに病院で受診してみることをおすすめします。
監修者

内科医・公衆衛生医師
成田亜希子医師
東京都出身、弘前大学医学部卒。青森県弘前市在住の医師。
国立医療科学院や結核研究所で研修を積み、保健所勤務経験から感染症、医療行政に詳しい。
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