【掲載日】2016/07/29   【最終更新日】2021/09/30

悪玉コレステロールが高い…病院に行くべき?脂質異常症を解説!

そもそも悪玉コレステロールとは?

コレステロールは人間の体に存在する脂質のひとつです。人間の身体を形成している細胞膜、肝臓で作られる胆汁酸、副腎で作られるステロイドホルモンなどの材料となります。

コレステロールには、肝臓で作ったコレステロールを体の各部へ運ぶ「LDL(悪玉)コレステロール」と、体の各部で余ったコレステロールを肝臓へもどす「HDL(善玉)コレステロール」があります。
「LDLコレステロール」が、「悪玉」と呼ばれる所以は、血管の動脈硬化を進行させてしまう原因となるためです。
LDLコレステロールが増えすぎると血管壁に入り込み酸化します。これを「酸化LDL」と呼び、マクロファージという細胞に取り込まれて血管の壁に「プラーク」と呼ばれるこぶ上のものを形成します。このこぶが肥大することにより血管壁が厚くなってしまい、血管が狭くなることで血液が流れにくくなり動脈硬化へと至ります。

悪玉コレステロールが過剰な状態は「脂質異常症」

血液中のLDL(悪玉)コレステロールや中性脂肪(トリグリセライド)が過剰な状態、またはHDL(善玉)コレステロールが少ない状態を脂質異常症(高脂血症)といいます。
脂質異常症は自覚症状がほとんどなく、定期的な血液検査などでコレステロール値を確認しないと気づけません。そのため、脂質異常症の状態が続くと動脈硬化は進行してしまい、気づかないところで血液の流れが悪くなるなどのダメージを血管が受け、最終的に狭心症や心筋梗塞、脳梗塞などを発症することになります。

脂質異常症の診断の基準値

脂質異常症と診断される基準値は以下の通りガイドラインで決められています。

LDL(悪玉)コレステロール 140mg/dl 以上
HDL(善玉)コレステロール 40mg/dl 未満
トリグリセライド(中性脂肪) 150mg/dl 以上

この基準はあくまでも、動脈硬化をはじめとする疾患(特に狭心症や心筋梗塞といった冠動脈疾患)の発症を促すリスクが将来的に高いレベルとして設定されたものですので、基準値外の数値が見られたからと言って、何かしらの病気が発症していることを表すものではありません。

脂質異常症を放置するリスク

脂質異常症が引き起こす心筋梗塞、狭心症、脳梗塞といった症状は、加齢、高血圧、糖尿病、喫煙、さらには家族の心筋梗塞、狭心症罹患歴なども危険因子に当たります。
さまざまな要因が重なり合うことでリスクが高まるため、危険因子に該当する方は、より厳格にLDLコレステロールの管理をすることが必要です。

脂質異常症は何科で診てもらえばいい?

「LDLコレステロールや中性脂肪が基準値よりも高め」と指摘されたとしても、身体に特段の症状が見られない場合は、何科で診察するべきか判断に迷われる方が多いと思います。
脂質異常症は将来的に動脈硬化や心筋梗塞などの心血管疾患に関わるため、症状が見られず脂質異常症であると診断された場合は一般的な内科、すでに進行が見られ、心血管疾患の疑いがある場合は循環器内科や血管外科が専門医となります。
脂質異常症は進行性の症状のため、血液検査をはじめとする継続的な診察で動向を診ていく事が重要となります。

脂質異常症の治療法

食事療法

食事療法は、自身に必要な1日のカロリー量を把握することが大事です。
必要なカロリー量の目安は、以下の計算方法で算出します。

1. 標準体重を求める
標準体重(kg)=身長(m)×身長(m)×22

2. 1日に必要なエネルギー量を求める
エネルギー量(kcal/日)=標準体重(kg)×25~30

一般的にコレステロール値が高い方へ指導される食事療法は、以下のようなメニューで構成されます。

  • 炭水化物 60%
  • たんぱく質 15~20%
    ※魚・大豆たんぱくが好ましい
  • 脂肪 20~25%
    ※植物性・魚肉性脂肪が好ましい
  • コレステロール 300mg/日 以下
  • 食物繊維 25g以上
  • アルコール 25g以下
  • ビタミンC、E、B6、B12、葉酸などのポリフェノールを多く含む野菜や果物

なお、上記の摂取量は「脂質異常症」のみの場合の一例のため、高血圧や合併症がある方は適宜考慮します。

食事療法のポイントとして、以下の項目を押さえましょう
◆過食や糖分の摂取を控え、摂取カロリーを減らす
◆コレステロールを多く含む食事を控える
◆動物性脂肪を減らし、植物性脂肪を多く摂る
◆繊維分を多く含む野菜などを摂る
◆アルコールを控える
◆肉類よりも魚類をたくさん食べる
◆なによりも、バランスのとれた食事を心がける

運動療法

体にたまったLDLコレステロールを減らすには、脂肪を燃焼させるような有酸素運動、筋トレ、ストレッチ運動が効果的です。、一般的にコレステロール値が高い方へ指導される運動療法は、以下を目安に行います。

・1日30分以上の運動を週3回~毎日
・週180分以上の以下の運動
- 有酸素運動(歩行・体操・水泳・水中ウォーキング など)
- 毎日7,000~10,000歩以上の歩行習慣
- 普段の生活の中で運動を取り入れる(1駅分歩く、階段を使う など)

薬による治療

脂質異常症は、必ずしも薬物治療を必要とする症状ではありません。上記のような食事療法や運動療法による生活習慣の改善を第一とし、その結果、脂質の値が目標値に至らず、また、動脈硬化や狭心症などの危険性が高いと判断された場合、薬物療法が検討されます。また、薬物療法はあくまでも目標値に至らない脂質の値をコントロールするための補助治療です。
脂質異常症の治療薬は、「コレステロール値を下げる薬剤」「コレステロール値と中性脂肪値を下げる薬剤」「中性脂肪値を下げる薬剤」の3種類があります。

1. コレステロール値を下げる薬剤
◆スタチン系製剤(HMG-CoA還元酵素阻害剤)
肝臓でコレステロールが合成されることを抑制する作用があり、その不足分を補おうと血液中のコレステロールが肝臓に取り込まれ、その結果、血液中のコレステロールが減少します。
動脈硬化を予防する効果が認められており、脂質異常症(高脂血症)の薬物療法として最初に処方されることも多い薬剤です。

代表的な薬剤名:メバロチン、リポバス、リバロ、リピトール、クレストール、ローコール

◆陰イオン交換樹脂(レジン)製剤
コレステロールを体外へ排泄する働きを促進する薬です。肝臓で生成されたコレステロールの一部は消化液のひとつである胆汁酸に変わり、消化・吸収を助ける役割を終えたあと、小腸で吸収され再び肝臓に運ばれ再利用され、最終的に排泄されます。
陰イオン交換樹脂製剤の作用は、胆汁酸の排出を促します。それにより肝臓のコレステロールが減り、減った分を補填するために血液中のコレステロールが肝臓に取り込まれ、血液中のコレステロールが減少します。

代表的な薬剤名:クエストラン、コレバイン

◆小腸コレステロールトランスポーター阻害剤
小腸にコレステロールが吸収されることを阻害し、その不足分を補おうと血中コレステロールを低下させる薬です。スタチン系製剤(HMG-CoA還元酵素阻害剤)と併用することで、高い効果を期待できます。

代表的な薬剤名:ゼチーア

2. コレステロール値と中性脂肪値を下げる薬剤
◆ニコチン酸誘導体製剤
肝臓での中性脂肪・リポタンパク質の合成を抑制し、LDLコレステロール(悪玉コレステロール)値を低下させる作用とともに、HDLコレステロール(善玉コレステロール)を増やす作用があります。

代表的な薬剤名:ユベラN、ペリシット

3. 中性脂肪値を下げる薬剤
◆フィブラート系製剤
中性脂肪の合成を阻害する薬剤です。 中性脂肪やLDLコレステロールを低下させ、HDLコレステロールを増加させる作用があります。ただし、それほど高い効果は期待できないことがあります。また、スタチン系製剤や抗血栓薬(ワーファリン)、糖尿病薬と併用すると悪影響を及ぼす可能性があるため注意が必要です。

代表的な薬剤名:ビノグラック、ベザトールSR、リポクリン、トライコア

◆EPA製剤
EPA(エイコサペンタエン酸)という魚の油などに含まれる成分から作られています。脂質の合成を抑制したり、血液を固まりにくくしたりする作用があります。しかし、血液を固まりにくくする抗血栓薬(ワーファリン)などの薬剤を服用中の人が併用する場合、出血しやすくなるデメリットがあります。

代表的な薬剤名:エパデール、ロトリガ

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