【掲載日】2016/08/03   【最終更新日】2023/06/21

そのもの忘れ、もしかしたらアルツハイマーかも?

木村 眞樹子医師

監修者

循環器内科・内科・睡眠科医

木村眞樹子医師

「会話の内容を一度で理解できないことが多くなった」「約束事を忘れることが増えた」
これらをちょっとしたうっかりだと思っていると、それは危ないかもしれません。
アルツハイマー型認知症は未だ明確な原因・治療法が開発されていない病気です。毎日の運動・食生活などで予防できる部分もあります。
毎日の健康的な生活を心がけましょう。

10人に一人?アルツハイマーってどんな病気?

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アルツハイマー型認知症とは理解・判断・倫理など知能や知覚に代表される認知機能の障害です。
高齢者の4人に1人が認知症、そのうち約7割がアルツハイマー型認知症といわれています。現在でも完治を目的とした治療は出来ず、治療の大半は症状の進行を抑えるもの、予後の生活をより良くすることを目指しています。

アルツハイマーの初期症状

アルツハイマー病は βアミロイド(タンパク質の1種)が脳内に蓄積することで発症します。
まだまだ研究中ですが生活習慣を改善することでその発症率に有意差があると報告されており、認知症の予防には生活習慣の改善が重要です。下記を目安に健康的な生活を意識しましょう。
□1日に30分散歩をする(定期的な運動をする)
□何か趣味を作る
□栄養のバランスのとれた食事を1日3食摂る
□規則正しい睡眠をとる

アルツハイマー病の治療

アルツハイマーの治療は未だに根治を目的とした治療薬は開発されていません。現在承認されている薬は進行を抑えるもの、症状を緩和するものです。
1人ひとり治療のプランは異なり、服薬をはじめ住環境の整備・介護者への指導など精神的なケアも重要です。
最新の治療法を検討する場合には治験にご参加・協力することで日本では承認されていないアルツハイマーの新薬治療が行えるかもしれません。

家族がアルツハイマーになったら

アルツハイマー型認知症は周囲の方にも影響を及ぼします。
介護者は最も影響を受ける1人です。アルツハイマー型認知症にかかった人の介護は時として非常に困難であり、介護者の9割がストレスを感じているともいいます。
その中でも会話や指示を理解してくれないことが一例として挙げられており、満足にコミュニケーションを取れなくなることがとても辛いようです。
家族がアルツハイマーになったら1人で抱え込まず、専門の機関(ソーシャルワーカー・ケアマネージャー)に相談してください。
アルツハイマーは今までと性格が変わることが多くあります。ご家族の行動・本意を理解し、自尊心を大事にしてあげることももちろんですが、ご家族自身も無理なさらず家族と付き合っていくことが大事でしょう。

監修者

木村 眞樹子医師

循環器内科・内科・睡眠科医

木村眞樹子医師

東京女子医科大学医学部を卒業後、循環器内科、内科、睡眠科として臨床に従事している。
妊娠、出産を経て、また産業医としても働くなかで予防医学への関心が高まった。医療機関で患者の病気と向き合うだけでなく、医療に関わる様々な人たちに情報を伝えることの重要性を感じ、webメディアで発信も行っている。

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