【掲載日】2026/02/27
胃もたれにおすすめの薬の種類や選び方を解説
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油っこい食事のあとや食べ過ぎると、食後にお腹が重く感じたり胃がすっきりしない状態が続いたりして、日常生活にも影響が出てしまいます。胃もたれは多くの方が経験する一時的な不調と思われがちですが、原因や症状に合わない薬を選ぶと、十分な改善が期待できない場合もあります。胃もたれに使われる薬の種類と特徴を整理し、症状に合った薬の選び方をお伝えします。
胃もたれで病院を受診した方がいいケース
胃もたれは一時的な体調不良として、時間経過とともに自然に改善することが大半ですが、症状によっては医療機関の受診を検討した方がよい場合があります。たとえば、胃の重さや不快感が長期間続いているにもかかわらず改善がみられない場合や、徐々に症状が強くなっている場合は注意が必要です。また、胃もたれに加えて強い痛み、吐き気や嘔吐、食欲不振や急激な体重の減少が見られる場合も受診の目安となります。
これらの場合は自己判断で様子見せず、早めに医師へ相談しましょう。
胃もたれにおすすめの薬の種類
胃もたれが続くと、食事や日常生活が負担に感じられることもあります。薬を使って早く解消したいと考えても、薬の種類が多く迷いやすいものです。
ここでは、胃もたれに使われる薬の種類と特徴を整理して解説します。
消化酵素剤
消化酵素剤は、その名の通り体内の酵素を補い、胃の消化力の低下が原因で胃もたれが起きている場合に、食べ物の分解を助ける役割を担います。この薬には、炭水化物や脂質の分解を助ける成分が含まれており、特に脂っこい食事を摂りすぎた際や、加齢によって自身の消化能力が低下していると感じる場合に効果が期待されます。
また、消化酵素剤は処方薬だけでなく、市販薬にも多く含まれている点が特徴です。薬局やドラッグストアで手に取りやすく、日常的な胃もたれのセルフケアとして取り入れやすいことから、症状が比較的軽度で一時的な胃もたれの場合に使いやすい薬剤として知られています。
胃腸運動改善薬
胃の収縮機能が低下し、内容物を十二指腸へ送り出す力が弱まると、食べ物が胃の中に長く留まり、重苦しさを感じやすくなります。このような胃腸の動きの滞りによる不調に用いられるのが、胃腸運動改善薬です。
胃腸運動改善薬には、イトプリド塩酸塩やトリメブチンマレイン酸塩などの成分が含まれており、胃の筋肉の動きを活発にしたり、自律神経に働きかけて正常な収縮リズムを整えたりすることで、胃の送り出し機能を高める作用が期待されます。胃の内容物を腸へ運ぶ手助けをするため、膨満感や胃に食べ物が残っているような不快感の軽減が期待できます。
胃酸分泌抑制薬
胃もたれに加えて、胸やけや酸っぱいものが上がってくる感覚、あるいは胃の痛みを伴うことがあります。こうした症状は胃酸が関係している場合が多く、食べ過ぎや辛い食べ物、脂っこい食事を摂ることで胃酸が過剰に分泌され、胃の粘膜が刺激を受けることで不快感や痛みが生じると考えられています。
胃酸分泌抑制薬には、H2ブロッカーやPPI(プロトンポンプ阻害薬)といった種類があり、胃酸の分泌を抑えることで胃への刺激を和らげ、症状の改善を目指します。
代表的な市販薬ではファモチジンなどが知られており、作用時間が比較的長い成分もあるため、荒れた胃を落ち着かせ、胃の負担を軽減する役割をもたらします。
胃粘膜保護剤
胃は本来、強力な胃酸から自身を守るための粘膜に覆われています。しかし、ストレスや不規則な生活によって、この粘膜によるバリア機能が弱まると、わずかな刺激でも胃もたれや痛みを感じやすくなります。
テプレノンやスクラルファートといった胃粘膜保護剤は、荒れた粘膜に付着して膜を形成し、胃酸による刺激を和らげると同時に、組織の修復を助けたり血流を改善したりすることで、胃への負担を軽減する役割を果たします。胃もたれだけでなく、胃がキリキリするような感覚がある場合や、飲み過ぎ・食べ過ぎによって胃壁に負担がかかっている状況など、刺激に敏感になっている胃をいたわりたい時に役立つ薬剤といえるでしょう。
漢方薬
検査を行っても特に異常が見当たらない慢性的な胃もたれや、体質的に胃腸が弱い方に対しては、漢方薬が選択肢の一つとなることがあります。特定の症状を一時的に抑えるのではなく、体全体のバランスを整えながら胃腸の働きを高めていく点が特徴です。
代表的な漢方薬である六君子湯(りっくんしとう)は、胃の排出機能を助けるとともに、食欲不振の改善が期待されており、体力が低下している方にも用いられることがあります。また、ストレスが関係する神経性の胃もたれには安中散(あんちゅうさん)、お腹の張りやガス感が気になる場合には平胃散(へいいさん)などが使用されることがあります。
生薬の作用により血流や自律神経の状態を整えることで、胃もたれが起こりにくい体調づくりにつながると考えられているため、長期間にわたって胃の不調が続いている方に推奨される治療法の一つといえるでしょう。
胃もたれで市販薬を選ぶときのポイント【症状別】
胃もたれで市販薬を選ぶ際は、まず症状の出方や原因に意識を向けましょう。食べ過ぎや消化力の低下による重さが気になる場合と、胸やけや胃の痛みを伴う場合とでは、適した薬の種類が異なります。症状別に薬の役割を理解することで、より効果が期待できる市販薬を選びやすくなります。
食べ過ぎ・消化不良による胃もたれ
食後に胃が重く感じ、食べ物が残っているような感覚がある場合は、消化力の低下が関係していることがあります。このような症状には、消化酵素を含む「タカヂアスターゼ」や「ビオヂアスターゼ」配合の市販薬が用いられます。食べ物の分解を助けることで、胃への負担を軽くし、胃もたれの緩和につながります。
胃の動きが鈍いことによる胃もたれ
少量の食事でもすぐに胃が張る、膨満感が続くといった場合には、胃の動きが弱まっている可能性があります。このような症状に対しては、モサプリドクエン酸塩などの成分を含む胃腸運動改善薬が用いられることがあります。胃の運動を促し、内容物を腸へ送り出す働きを助けることで、胃の停滞感の改善が期待されます。
胸やけを伴う胃もたれ
胃もたれと同時に胸やけや酸っぱいものが上がってくる感覚がある場合は、胃酸の影響が考えられます。このような症状には、「ファモチジン」配合の胃酸分泌抑制薬が使われることがあります。胃酸の分泌を抑えることで粘膜への刺激を和らげ、胃の不快感を軽減します。
胃の痛みや刺激に敏感な状態の胃もたれ
胃がキリキリ痛む、空腹時にも違和感があるといった症状がある場合は、胃粘膜が弱っている可能性があります。「テプレノン」や「スクラルファート」配合の胃粘膜保護薬は、粘膜を守りながら胃もたれの痛みや刺激を和らげる働きがあります。
機能性ディスペプシアとは
機能性ディスペプシアとは、胃もたれや胃の痛み、食後の不快感などの症状が続いているにもかかわらず、内視鏡検査や血液検査などで明らかな異常が見つからない状態を指します。以前は「気のせい」や「神経性の胃の不調」と捉えられることもありましたが、現在では一つの疾患として考えられています。
この状態では、胃の動きが低下して食べ物がうまく送り出されなかったり、少量の食事でも胃が過敏に反応して不快感を覚えたりすることがあるとされています。また、ストレスや生活リズムの乱れが症状に影響する場合もあり、胃そのものに傷や炎症がなくても、つらい症状が繰り返し現れる点が特徴です。症状の現れ方には個人差があり、食後の胃もたれが中心となる場合もあれば、みぞおちの痛みや灼熱感が主となることもあります。
機能性ディスペプシアは命に関わる病気ではありませんが、長期間にわたり症状が続くことで食事や仕事に支障をきたし、生活の質が低下する可能性があります。そのため、症状を我慢し続けるのではなく、状態に応じた治療や生活習慣の見直しを行いましょう。
まとめ
消化力の低下、胃の動きの鈍さ、胃酸の影響、粘膜の弱り、ストレスなど、胃もたれの背景はさまざまであり、それぞれの症状に適した薬があります。市販薬を選ぶ際は、症状の特徴を見極めることが重要です。また、症状が長引く場合や強い症状が長期間伴う場合には、早めに医療機関を受診しましょう。
著者情報

JCVN編集部
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