
【掲載日】2016/07/27 【最終更新日】2018/12/27
糖尿病の最新治療薬
糖尿病の治療も年々進化しています。
現在開発が進められているお薬や、海外では既に使用されている治療薬で現在日本国内で治験中、承認待ちのお薬をご紹介いたします。
ジペプチジルペプチターゼ(DPP)IV阻害薬
インスリン分泌を促すインクレチンという消化管ホルモンがあります。インクレチンを体内で分解する酵素がDPP-Ⅳというもので、このDPP-Ⅳの働きを抑えることでインクレチンが身体の中で行動する→インスリン分泌する→血糖値が抑えられる。といった働きに繋がります。
主な商品名:グラクティブ/ジャヌビア/エクア/ネシーナ/トラゼンタ/テネリア/スイニー/オングリザ
GLP-1アナログ製剤
GLP1(グルカゴン様ペプチド1)はインスリンの分泌を促進させる消化管のホルモンです。上記のDPP-Ⅳ阻害薬はDPP-Ⅳの働きを抑えてインクレチンの働きを活発にする事が目的ですがこのGLP-1は直接体内にインクレチンを取り入れます。
主なメリットとして食欲の抑制、すい臓ランゲルハンス島β細胞(インスリン分泌の重要な臓器)の保護効果などがあります。
主な商品名:ビクトーザ/ビデュリオン/バイエッタ/リキスミア
SGLT2阻害薬
ブドウ糖が体内に吸収される前に尿として排泄する事で高血糖状態を抑える薬です。インスリンの分泌に関与しない薬なので低血糖の心配がないのが大きなメリットですが尿路感染・脱水などの副作用もあるので処方には十分な注意が必要です。
Na+-ブドウ糖共輸送体(SGLT)は尿細管内腔にあり糸球体で、ブドウ糖をナトリウムと共に尿細管細胞内に再吸収する。この蛋白を阻害する事で尿糖を増やして血糖を減少させる。
主な商品名:スーグラ/フォシーガ/ルセフィ/デベルザ/アプルウェイ/カナグル/ジャディアンス