【掲載日】2024/06/27
あせもにおすすめの薬を紹介!受診はした方が良い?予防はできる?
あせもに薬は必要?自然治癒できる?
あせも(汗疹)とは、たくさん汗をかくことによって汗を排出する管が詰まってしまい、皮膚の中に汗がたまることで炎症による痒みや赤いポツポツとした発疹が現れる症状です。
あせもは、汗管がつまる部分の深さによって症状の程度が異なります。
表皮のごく浅い部分である角質の付近の汗管が詰まってしまうと、赤みもなく水ぶくれのような小さなポツポツができます。ほとんど痒みも感じないこのあせもは「水晶様汗疹」とも呼ばれ、保湿を怠らず肌を清潔に保っていれば、治療の必要もなく数日で症状が目立たなくなります。
角層よりも深い表皮内で汗管がつまると、炎症が起きて痒みや赤みが現れる「紅色汗疹」となります。特に首、脇、肘や膝の裏などの肌同士が接しやすい箇所に発症しやすく、爪で掻きむしってしまうと周辺の皮膚まで細菌感染させてしまう「とびひ」に発展することもあります。
痒みや痛みといった炎症がみられる場合は、ケアクリームや軟膏などで症状を抑えましょう。
あせもは病院を受診した方が良い?
- 赤いぶつぶつが広い範囲にたくさんある場合
- 痒みが強い場合
- かきむしってしまい、患部が赤く腫れ、膿がでている場合
このような症状が見られる場合には皮膚科を受診し、医師に相談しましょう。
あせもは基本的に塗り薬で治療します。炎症が見られる場合にはステロイド薬などで悪化を防ぎます。かきむしったり細菌が患部に感染して化膿しているときは、抗生物質を処方されることもあります。
あせもの薬の選び方は?
あせもの治療薬は基本的に塗り薬になりますが、軟膏・クリーム・ローション・スプレーなど様々なタイプがあり、同じ有効成分や薬効であっても使用感がそれぞれ異なります。
あせもの症状が比較的軽度の場合にはクリーム、ローション、スプレータイプ、症状がひどい場合や化膿している場合には軟膏タイプといったように使い分けましょう。
軟膏タイプ
保湿効果や肌を保護する作用のあるワセリンなどをベースにした塗り薬。
刺激が少なく保湿性に優れており、荒れた皮膚、乾燥肌、ジュクジュクした患部などあらゆる状態のあせもに使用できる。
クリームタイプ
界面活性剤で油脂と水を混ぜたものがベースとなり、軟膏タイプよりも広範囲に塗布することができ、べたつきも少なく不快感が少ない。
ローションタイプ
水やアルコールなどの液体をベースとしているため、べたつきがなくさっぱりとしていて使用感が良いが、汗をかくだけでも薬がとれやすい。
スプレータイプ
ローションタイプの薬剤を霧状に吹きかけるため、患部に塗布しやすい。使用感はローションタイプとほぼ同様。
あせもの主症状は皮膚の炎症からくる痒みと化膿です。そのため、あせもの治療薬には痒み、炎症、化膿を抑える成分が含まれています。
痒み止め成分
抗ヒスタミン作用のあるジフェンヒドラミンやクロルフェニラミン、鎮痒成分のクロタミトンなど
炎症を抑える成分
ステロイドの外用薬や非ステロイド性の抗炎症剤
化膿を抑える成分
フラジオマイシン、クロラムフェニコール、オキシテトラサイクリン塩酸塩、パシトラシンなど
あせもの薬を選ぶ際の注意点は?
あせもになりやすい赤ちゃんや子どもは肌を保護する機能が成熟していないため、ステロイド成分を吸収しやすくステロイド外用薬を塗布した患部の免疫力が過剰に抑制されてしまい、白癬菌カンジダ、黄色ブドウ球菌、溶連菌などの合併症を引き起こすことがあります。
ステロイドにはたくさんの種類があり、効果の強弱によって5つのランクに分類されているので、2歳未満の赤ちゃんには作用が最も軽いウィークランク、幼児~小学生には、1段ランクの高いマイルドランクのステロイド外用剤を使用しましょう。
ステロイドの作用の強弱
- 弱い(weak):プレドニゾロン、ヒドロコルチゾン酢酸エステルなど
- 普通(medium):プレドニゾロン吉草酸エステル酢酸エステル、トリアムシノロンアセトニドなど
- 強い(strong):ベタメタゾン吉草酸エステルなど
- とても強い(very strong):モメタゾンフランカルボン酸エステルなど
- 最も強い(strongest):クロベタゾールプロピオン酸エステルなど
痒みを抑えるのにおすすめのあせも薬
ユースキン あせもクリーム32g

有効成分 | クロタミトン(20mg)、ジフェンヒドラミン(10mg)、グリチルレチン酸(10mg)、イソプロピルメチルフェノール(5mg)、酢酸トコフェロール(5mg) |
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効果 | あせも、かぶれ、湿疹、皮膚炎、痒み、ただれ、蕁麻疹、虫さされ |
薬のタイプ | クリーム |
値段 | 858円 |
ポリベビー(ラミネート) 30g

有効成分 | ビタミンA油(10mg)(ビタミンAとして10,000I.U.)、エルゴカルシフェロール(ビタミンD2)(0.01mg)、トリクロロカルバニリド(T.C.C)(30mg)、ジフェンヒドラミン(50mg)、酸化亜鉛(1,000mg) |
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効果 | おむつかぶれ、あせも、湿疹、皮膚炎、ただれ、かぶれ、痒み、しもやけ、虫さされ、蕁麻疹 |
薬のタイプ | 軟膏 |
値段 | 858円 |
アセモア 40g

有効成分 | ジフェンヒドラミン(0.1g)、リドカイン(0.2g)、ベンゼトニウム塩化物(0.01g)、酸化亜鉛(1.0g) |
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効果 | あせも、ただれ、かぶれ、蕁麻疹、痒み、皮膚炎、湿疹、虫さされ |
薬のタイプ | スプレー |
値段 | 880円 |
炎症を抑えるのにおすすめのあせも薬
コートFMD軟膏 5g

有効成分 | プレドニゾロン(2.5mg)、グリチルレチン酸(5mg) |
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効果 | 湿疹、皮膚炎、かぶれ、痒み、虫さされ、あせも、じんましん、しもやけ |
薬のタイプ | 軟膏 |
値段 | 770円 |
オイラックスPZリペアクリーム 5g

有効成分 | プレドニゾロン吉草酸エステル酢酸エステル(0.15g)、グリチルレチン酸(0.5g)、クロタミトン(5g)、アラントイン(0.2g)、酢酸トコフェロール(0.5g)、イソプロピルメチルフェノール(0.1g) |
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効果 | 湿疹、かぶれ、皮膚炎、じんましん、あせも、痒み、虫さされ |
薬のタイプ | クリーム |
値段 | 1,078円 |
リンデロンVsローション

有効成分 | ベタメタゾン吉草酸エステル(1.2mg) |
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効果 | 湿疹、皮ふ炎、あせも、かぶれ、痒み、しもやけ、虫さされ、じんましん |
薬のタイプ | ローション |
値段 | 2,178円 |
化膿を抑えるのにおすすめのあせも薬
フルコートf 5g

有効成分 | フルオシノロンアセトニド(0.25mg)、フラジオマイシン硫酸塩(3.5mg)(力価) |
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効果 | ●化膿を伴う次の諸症:湿疹,皮膚炎,あせも,かぶれ,しもやけ,虫さされ,じんましん ●化膿性皮膚疾患(とびひ,めんちょう,毛のう炎) |
薬のタイプ | 軟膏 |
値段 | 891円 |
ベトネベートN軟膏AS 5g

有効成分 | ベタメタゾン吉草酸エステル(0.12g)、フラジオマイシン硫酸塩(0.35g)(力価) |
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効果 | ●化膿を伴う次の諸症:湿疹、皮膚炎、あせも、かぶれ、しもやけ、虫さされ、じんましん ●化膿性皮膚疾患(とびひ、めんちょう、毛のう炎) |
薬のタイプ | 軟膏 |
値段 | 1,155円 |
クロマイ-P軟膏AS 6g

有効成分 | クロラムフェニコール(2g)(力価)、フラジオマイシン硫酸塩(0.5g)(力価)、プレドニゾロン(0.3g) |
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効果 | ●化膿を伴う次の諸症:湿疹、皮膚炎、あせも、かぶれ、しもやけ、虫さされ、じんましん ●化膿性皮膚疾患(とびひ、めんちょう、毛のう炎) |
薬のタイプ | 軟膏 |
値段 | 1,045円 |
自分でできるあせも対策は?
たくさん汗をかくことがあせもの発症リスクを高めてしまうことがわかりました。
そのため、あせも対策として「なるべく汗をかかない」「汗をかいたら清潔にする」といったことが重要になります。
カンタンなあせも対策
- 室内では汗をかかないようエアコンなどで体温を下げる
- 外出時には吸水性や通気性のよい衣服を着用する
- 汗はこまめにハンカチなどで拭い取る
- シャワーや入浴などで肌を保湿し、清潔に保つ
皮膚の赤みや痒みがないあせもの場合は、上記のようなスキンケアを継続することで数日中に治ってしまいます。注意するポイントとして、入浴時にあせもの箇所をタオルで強くこすったり、肌が乾燥して水分不足になったりする状態が続くと肌のバリア機能が低下し、あせもが悪化してしまう原因になってしまいます。
痒みがある赤いあせもの場合にも基本的なスキンケアが有効ですが、痒みがひどい場合には保冷剤や冷やしたタオルなどを患部に当てることで、若干痒みが引くこともあります。
また、症状緩和のために市販の治療薬(OTC医薬品)を使うこと有効ですが、あせもに加えてアトピー性皮膚炎などの皮膚の病気がある場合や、細菌やカビなどの感染が疑われる場合は、市販薬ではなく皮膚科を受診してください。
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登録料および利用料や年会費は一切ございません。どなた様もお気軽にご登録いただけます。
まとめ
あせもは誰にでも起こり得る症状ですが、日々のスキンケアや汗対策をしっかりと注意するだけで防ぐことができます。もっとも良くない行動はあせもになっても処置せず放置してしまったり、あせもの箇所を掻きむしってしまうことですので、発症したとしても焦らずスキンケアを継続したり治療薬を適切に使用しましょう。
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