

うみとそらのおうち内の一室、ご家族がゆっくりと寛ぐための【くじらの部屋】には、たくさんの絵本が本棚いっぱいに並べられています。定期的に人の手が加わり整理されているため、季節を感じられる一冊が目に留まりやすい場所に置かれています。
何気なく本棚に視線を向けていると、『ねこのはなびや』という夏らしい絵本に自然と手が伸びました。表紙には、夜空いっぱいに咲く鮮やかな花火が描かれ、ページをめくるたびに物語の世界へと引き込まれていきます。
特にナイアガラの花火の描写は、しかけ絵本のようにページが大きく開き、まるで目の前で花火が流れ落ちるような迫力がありました。ページをめくるたびにワクワクとした気分になり、「こんな花火を実際に見ることができたらどんなに素敵だろう、子どもたちも今年どこかで花火を見られるといいなぁ」と胸を躍らせながら本を元に戻し、棚や丸テーブルの掃除を再開しました。
ふと、以前スタッフの方々が話されていた夏の花火のことを思い出しました。うみとそらのおうちからは、毎年開催されている金沢まつりの打ち上げ花火が、窓いっぱいに広がって見えるそうです。花火の打上げ場所からもほど近く、海のすぐそばという立地だからこそ味わえる、花火鑑賞にはうってつけの絶好の場所です。このおうちを訪れるご家族の中には、移動の負担やや体力的な理由で、実際の打上げ花火を見たことがないお子さんがいるかもしれません。しかし、この場所なら、人混みを心配することもなく、整った環境で家族一緒に寝ころびながらゆっくりと花火を堪能できます。大きな音が苦手なお子さんは窓を閉め、暗い場所が苦手なお子さんは明かりをつけながら花火鑑賞ができます。そして、その配慮が出来る看護師さんたちが側にいるというのは、家族にとって何よりも安心だと思います。
今年の金沢まつりは8月22日開催予定です。真っ暗な夜空に打ち上げられる、色とりどりの鮮やかな花火。その光の美しさを、胸に響く音と共に五感を研ぎ澄ませながら、夏の夜の特別なひと時として、是非ともご家族みなさんで楽しんでもらいたいなと思います。
清掃作業が終わると、寄付金受領証の発送業務をお手伝いしました。封入作業を進める傍ら、隣で一緒に作業をされているボランティアの方が書かれた挨拶文を目にする機会がありました。寄付を続けてくださる方への感謝や気遣いが丁寧に込められていて、読んでいるだけで心が温かくなります。寄付をされているマンスリー会員の方に向けて、挨拶文は毎月内容を変えて綴られているそうです。ボランティア活動を通じて出会うのは、目に見える優しさだけではありません。誰かを思って選ぶ言葉や、相手の立場を想像しながら行動する優しさに触れ、人を思いやる想像力を養うことの大切さを学んだ一日となりました。

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